東京S-house
場所 |
日本東京都杉並区 |
主要用途 |
個人邸改築 |
延床面積 |
120sqm |
施主 |
個人 |
設計期間 |
2011年11月~2012年5月 |
状態 |
竣工 |
其他
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共同設計:OUVI_inc |
都心の住宅街で仕事と生活を隣り合わせに生活してきた70代の夫婦が、このプロジェクトの施主である。彼らは、店閉じまいを期に終の家として暮らせる空間を所望され、今回の計画が始まった。
既存空間において、施主夫婦の生活はコンパクトにまとまっていたが、リビングは夫のスペース、ダイニングキッチンは妻のスペースとしてそれぞれ住み分けられていた。こうした空間の使われ方やそれぞれに居心地のいい場所は、彼らにとって大切な生活習慣そのものである。つまり、東西に向けられた彼らの身体的ベクトルを変えないことは、2つの空間を解体し正方形の既存平面を再編する上で、重要なことである。
一方、正方形プランの中心には、45度の角度をもった柱がある。この柱は鏡のように2つの部屋を映し、天井と床を反転させるとともに、分解した2つの空間をつなげる仕掛として重要な役割を果たしている。この柱を意識することによって映しだされるシーンは、見慣れた家を見知らぬ新たな家のたたずまいとして映しだすのである。